モーフターゲットを効率的に制作する方法「Symmetry Tool」編

2012/07/28

3dsmax Facial Setup

t f B! P L
*プラグイン「Transmographier」を使用したモーフターゲット作成の記事を書きましたので、こちらも合わせて御覧ください。
https://suit-dimension-lab.blogspot.com/2013/09/3dsmax-morph-transmographier.html

モーフターゲットを大量に作るのは大変

モーフターゲット用のモデルは、元モデルの頂点ID番号と位置が同じでなければならないため、左右対称の表情などをつくるときに、通常のように半分だけモデルを作ってシンメトリーさせる、という方法だと頂点IDが変わってしまうので、モーフィングとしてはうまくいきません。
そのため、左右の表情を含めるとモーフターゲットをたくさん作るのはしんどい作業に…。

左右対称や反転したモデルを作るための新機能「Symmetry Tool 」(シンメトリーツール)

そこで、3dsmaxではMaxscriptでsymmetrizerなどのツールが公開されていたのですが、結構うまく動いてくれなかったりしていました…。

 しかし、3dsmax2011からの新機能GraphiteModelingTool(グラファイトモデリングツール)の中に「Symmetry Tool」(シンメトリーツール)というのがありました!! ヘルプを見ると「モーフターゲットを作る時などに…」と書いてあって、まさに欲しい機能なわけです。

というわけで、「SymmetryTool」の使い方をまとめておきます。


 Symmetry Tool(シンメトリーツール)の使い方

・Symmetry Toolの起動
Graphite Modeling Tool -> Polygon Modeling ->Symmetry Toolから起動します。
なお、Graphite Modeling Tool(グラファイトモデリングツール)を利用するにはリボンインターフェースを起動する必要があります。
(Customize -> Show UI -> Show Ribbon)

Symmetry Tool in Graphite modeling tool

①オブジェクトを選択して「symmetry tool」を起動しPick Main Modelでオブジェクトを選択する。
  必ず、オブジェクトを編集する前に選択する必要があるようです。

②オブジェクトを編集し、シンメトリしたいときに以下のいずれかのボタンを用途に合わせて押す。
 ・[+ to -]軸の+方向の部分をー方向にコピーする
 ・[- to +]軸のー方向の部分を+方向にコピーする
 ・[Flip Symmetry] 反転させる

また、Vertex positions の機能を使えば、あるモデルから別のモデルへ、選択した頂点の位置情報をコピーできます。
(例:口の形状のみをあるモデルから別モデルへコピーなど)

※symmetry tool はEditablePolyでないと利用できないので注意!!!(EditPolyではダメです)
モディファイヤスタックの最下層にEditablePolyがあり、それを選択した状態でsymmetry toolでオブジェクトを選択すれば、スタックに他のモディファイヤを追加してもシンメトリーにすることができます。
また、まれにsymmetry toolがフリーズするので、その時はsymmetry toolを再起動してあげましょう。

実際に使ってみましたが、モーフターゲット作成にかなり便利

右目だけ閉じたモデル作って、その閉じた右目の部分だけをコピーしてFlip Symmetryしてあげれば、左目 だけ閉じたモデルができるわけですからね。シンメトリーすれば、もちろん簡単に両目とじができますし。

「Symmetry Tool」、もっと早く搭載して欲しい機能でした。


*追記*
CGWorld vol.174にて同等の機能を持つ「Transmographier」というプラグインが紹介されておりました。こちらのツールでは変更がリアルタイムに反映されるようです。また、3dsmaxのバージョンも5以上であれば対応しているようです。商用ライセンスは$20。

・Transmographier WEBページ
http://www.rpmanager.com/plugins/Transmographier.htm
 



ブログ内検索:Search

Translate

ラベル

Blogリンクタグ

QooQ