7月18日に行われたAutodeskUniversity2012のセミナーに参加してきたので、その内容を簡単にまとめておきたいと思います。
①「ヒューゴの不思議な発明」におけるパーティクルFX スングック・スー氏(GearsRobotLLC社)
コンポジットによるパーティクル、煙(FumeFX)の量の調整(塵や雪、煙の表現において)
発生せさせるパーティクルを3等分にして、それぞれをRGBの三色で出力し、コンポ時にRGBそれぞれのチャンネルをオンオフすることで、パーティクルの量を調整。
また、FumeFXで作成された煙素材は煙の濃度ごとにRGBチャンネルを割り当てることで、同様にコンポで濃度の調整ができるように素材を出力したとの話。
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これにより、再レンダリングすることなく監督の要望通りの密度のパーティクルを表現できたとのこと。
② ライティングによるヴィジュアルストーリーテリング ウェンチン・シュー氏(PixerAnimationStudio社)
基本的な3点照明+αのライティングについて「トイ・ストーリー3」のワンシーンを使って解説してくれました。
キーライト
フィルライト(対象のキャラ全体の明るさを調整)
リムライト (キャラの形状をはっきりさせる目的でキャラの左右から発生させる)
これらをまず、フィルライトで全体の明るさを調整しつつ、キーライトとのバランス(キーとフィルの比率が大事だとおっしゃっていました)をとっていきます。(このとき必要に応じてキーライトを追加していくこともあるそうです)
その後、リムライトをキャラの輪郭を出すために使用します。基本的には白のライトを使うそうですが、そのシーンの環境によって色をつけることもあるそうです。
ここまでは、割りとよく聞く話だと思ったのですが、このあとはピクサー流というものを見せていただけました。
スリークォーターライト (キャラの顔3/4ぐらいに当たるようにライトを設定することで立体感がでる)
ビネット(周りのものを目立たなくする)
シーンの中心になっているキャラクター以外は、焦点が当たらないように目立たなくするようなライティングをしていました。具体的には、全体的に暗いライティングにして、もともと暗いものにはリムライトで形状だけ出してあげる、といった感じの処理をしていました。
また、同じシーンの作業を何日もして何がいいのか分からなくなってしまってきた時にやるといいことを話してくれました。
・目を細めてみる
・シーンを白黒にしてみる
・シーンを左右逆にしてみる
・ 休憩を取る
・いつもと違う考え方(見方)をしてみる
AutodeskUniversity セッションJ
http://www.myautodesk.jp/auj12/track_J.html
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