3dsmax プラグイン開発③  [64bit環境向けのVC++Express2010設定]

2013/04/02

3dsmax SDK

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 最近のCG、映像制作では64bit環境がほとんどになったので、64bit向けの開発のためのVC++Expressの設定を行います。

①Microsoft Windows SDK v7.1のインストール
 VC++2010 Expressはインストールしたままの状態では、64bitでのコンパイルができないので、下記のサイトからMicrosoft windows SDK v 7.1をダウンロード、解凍し、インストールします。

・Microsoft windows SDK v 7.1
https://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=8279

②VC++ディレクトリの設定
 続いて、VC++2010ExpressでMicrosoftWindowsSDK v7.1のインクルードファイルが読み込まれるようにVC++ディレクトリの設定を行います。

 まず、上級者用の設定への切り替えを行います。メニューの[ツール]-[設定]-[上級者用の設定]にチェックを入れます。これを行わないと幾つかの 項目が非表示で操作出来ず、VC++ディレクトリの設定もできません。
 続いて以下の手順でVC++ディレクトリの設定を行います。




  1. 適当なプロジェクトを作成します。
  2. メニューの[表示]-[プロパティ マネージャー]をクリック。
  3. [プロパティ マネージャー]から[Debug | x64]等をクリックし、構成ノードを展開します。
  4. 展開されたユーザー プロパティ シート群の中から、[Microsoft.Cpp.<プラットフォーム名>.user](例:Microsoft.Cpp.x64.user)をダブルクリックします。
  5. 表示された[プロパティ ページ]ウィンドウの左側から[共通プロパティ]-[VC++ディレクトリ]をクリックします。
  6. パスを追加したい場合は、項目の入力欄右側のドロップダウンボタンをクリックし、更に[<編集...>]を選択します。

各項目には以下のパスを設定します。
・実行可能ファイルディレクトリ: C:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v7.1\Bin\x64
・インクルードディレクトリ: C:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v7.1\Include
・ライブラリディレクトリ: C:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v7.1\Lib\x64

この設定を上記の手順3で[Release | x64]でも行っておきました。


③VC++2010のエラー対策
 さて、ここで新規プロジェクトを「3dsMaxPluginWizard」を使用して作成。 x64設定にしてデバッグ(もしくはRelease)すると、「TRK0002」というエラーになりました・・・。

 どうやらこれはバグ?のようで、こちらのページを参考に、x64デバッグ設定の状態で、プロジェクトのプロパティから「VC++ディレクトリ」の「実行可能ファイルディレクトリ」に”C:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v7.1\Bin”を追加しました。 (x64でない方のバイナリを追加するということのようです)


 この状態で再度コンパイルすると正常終了し、出来上がったプラグインファイルがmaxで認識されました。

 もし、同じようなエラーにぶつかっている人の参考になれば幸いです。


参考サイト
・方法 : Microsoft プラットフォーム SDK で Visual C++ Express Edition を使用する
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms235626%28v=vs.80%29.aspx
・Visual C++ 2010 ExpressでVC++ディレクトリを設定する方法 
https://etwas.wolfish.org/blog/p2010050501/
・VS2010 MSBuild Troubleshooting vc++ x64
https://dumians.wordpress.com/2010/04/28/vs2010-msbuild-troubleshooting-vc-x64/

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