CGWorldカンファレンス2012で行われたARMORED CORE Ⅴのメイキングをまとめておきます。
まず、このOP映像は、ヒーロー的なかっこ良さを魅せるロボットではなく、リアルな兵器としてロボットを描くことに主眼をおいて制作されたとのことでした。
そこで、24FPSで実際の撮影機材・方法の違いを考慮して制作されました。
■カメラワークの工夫
実際に人が手で持って撮影している様子をシミュレートするために、人型のボーン(3dsmaxのbiped)の手にカメラを持たせて、そのキャラクターを歩かせるという工夫がされていました。(実際のシーンファイルを見るととてもシュールなものでしたが・・・)
また、兵器実験のシーンなどでは、兵器から離れて望遠で撮影していることを意識たカメラ設定を行なっている。
■フィルムグレインの表現
シャドウ、ハイライトのノイズは抑えて、ミッドトーンにノイズを多めに載せるという工夫をされているとのこと。これはブルーレイの実写の映画などをみて研究されたようで、これによると、同じシーンでもライトなどによって、グレインの乗り方が全然違ったものになっているそうです。
■意図的に画質を落とす
HDで出力したものを一度SDサイズに圧縮した後、再度HDに引き伸ばすことで、意図的に画質を落としフィルム撮影的な雰囲気を出しているとのこと、またNTSCのインターレース処理もしているというお話でした。
■32bpcでの合成
従来は8bpcで合成していたが、32bpcで輝度をAEで調整することで、高輝度部のモーションブラーの(伸びの)表現が良くなった。
■Vrayの導入
VrayEnvironmentFogを使用することで、ライトの香料やカラーを反映したFogを出力でき、より空気の厚みを表現できた。
また、GIは「イラディアンスマップ」と「ライトキャッシュ」の組み合わせを基本として、全シーンに適用したそうで、チラツキが出るカットには、「ブルートフォース」で対処したとのことでした。
ということで、それを踏まえてOP映像を見てみましょう。
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