UVを開く以上、テクスチャ画像に継ぎ目(シーム)が発生してしまいます。
目立たないところにシームを持っていければよいのですが、360度どの角度からも見られるオブジェクトの場合はそうは行かないので、繋ぎ目が目立たないようにテクスチャを描く必要があります。
ZBrushには”ZAppLink Projection”という機能があり、Photoshopなどの画像編集ソフトと連携してテクスチャを調整する機能がありますが、Blenderにも"Project Paint"という同様の機能があるようなので、簡単にレビューしてみます。
あくまでテクスチャの調整が目的なので、Blenderで読み込むために、オブジェクトを.objなどの一般的な形式にエクスポートすれば、他のCGソフトで作成したモデル用テクスチャのシームの調整だけをBlenderで行うことが出来ます。
一応参考までに、動画を作成しました。どのような作業の流れなのかは、動画の下にまとめたので、参考になればと思います。
・Blenderでの事前準備
UserPreferencesウィンドウを開き(Ctrl + Alt +U)、「File」タブ内の ImageEditorの項目でPhotoshopやSAIなど、テクスチャ調整に使うソフトのexeファイルを指定しておきます。
ちなみに、Blenderを起動して最初に開く画面でショートカットのプリセットを3dsmaxやmayaに合わせることができます。maya,maxユーザーは設定すると、Blenderに慣れていなくてもだいたい同じように操作できるようです。
では、以下本題の解説。
①(Blender)
オブジェクト(objファイル)読み込み
.blendファイルを任意の場所に保存しておきます。(理由は後述)
②
マテリアルを割り当てて、shaderlessをオンにします。(3dsmaxでいう自己照明100の状態になる)
EditMode(Tabキー)にして、全てのポリゴンを選択し、UV/Image Editorで調整したいテクスチャを開く(ここで選択した画像が編集対象になる)
③
Texture Paintモードにする
シーム調整をしたい部分が3Dビューで見えるようにオブジェクトを回転させ、
ProjectPaint(ToolShelfのOptionタブの中)機能を開き、解像度を設定し「QuickEdit」ボタンを押します。
(バージョンによってはProjectPaintの場所が違うところにある場合があるようです。 )
④(ここはPhotoshop)
指定した画像編集ソフトが自動で立ち上がります。
3Dビューからの見た目でレンダリングされたpng画像が開かれるので、
レイヤーを追加して、新しいレイヤーでシームを調整するように画像を編集。
調整が終了したら、調整した部分のみのレイヤーを表示して、png画像を上書きします。
(こ の時のpng画像は.blnedファイルと同じ場所にできるようです、blendファイルを保存していない場合は、C:\Users\ユーザー名 \AppData\Local\Tempに保存されますが、わかりにくくなるので、blendファイルも作業フォルダ内に保存するのがよいかと)
⑤(ここからまたBlender)
Blenderに戻り、Applyボタンを押すと、編集結果が(一時的に)適用される。
***
Applyする前にEditModeに入り、例えば透明な画像を用意してそれを選択した後に、PaintModeに戻って、Applyを実行すると、シーム部分を調整した所のみの画像を作成することも出来る。
つまり、②で選択する画像はシーム部分を確認するための画像で、Photoshopでの編集内容を適用させる画像はこの段階で別のものに変更することが可能なようです。
⑥
Apply All Editedを押さないと、編集結果が元のテクスチャ画像に適用されないので注意して下さい。調整が終わったらApply All Editedを押す。
③~⑥を繰り返して、テクスチャの継ぎ目部分全てに行えば、テクスチャをシームレスにすることができます。
(Apply All Editedを押す前に、UV Image Editorで読み込んでいるテクスチャのパスの入力エリアをクリックすると勝手に再読み込みがかかり、編集結果が無駄になるということがあったので、注意!)
・参考動画
https://www.youtube.com/watch?v=bAUEAIPUhNc
https://www.blendtuts.com/quick_projection
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